ニコニコ動画 新プレイヤーから考える経営陣の無能さ

動画プレイヤーの不満はさんざん書かれていますのでここでは述べません。このエントリーはこの話を材料にニコニコの経営陣への疑問を呈することが目的です。
プレイヤーのまずいところの象徴はコメント欄の位置です。どう考えても使いにくい。なぜこれに誰も異をとなえなかったのか?という疑問があります。推測、というか普通の会社組織ならといったほうがいいかもしれませんが、これに異をとなえることができる人数は実はごく少人数なのです。すなわち、技術部門のトップ、そして経営(もちろん開発チームはあの位置で全く問題ないと考えていることが前提)。なぜか?
組織というものは原則、組織同士で利害関係がぶつかる場合は調整行動に出ますが、自分の組織に関わりのないことは基本的に手を出しません。例えば生放送プレイヤーの開発チームの誰かが「なんか動画チームの使いにくいんで僕つくってみました」なんてことをやることはできません。いや、組織が小さい間はできますね。動画の担当一人、生放送の担当一人の2チームなら、「おおありがと!」で済むでしょう。しかしながら、組織が大きくなると、余計なお世話でしかないからです。
ですので、これは経営の判断の問題なのです。たかだか「コメントの位置で経営www」と思うかもしれません。ですが、コンビニのお弁当・惣菜、ゲームソフト、車、すべては社長が判断しますし、社長から却下がでることが当たり前に行われるのです。
なぜ社長が判断するのか?おおげさにいうと、会社の未来を託すことになるからです。味音痴のコンビニの社長でもおにぎりは社長が判断するのです。なぜなら味だけでは決まらないからです。より手で握った感じに近いものを出して勝負に出る!ならば、その”より”というのはどこまでのものが要求されるのか?その決断をできるのは社長しかできません。
動画プレイヤーはニコニコ動画の根幹です。最重要サービスです。経営における最重要事項です。あの位置にコメントがあることに何も思わなかったのか?それとも「コメントが画面上を流れることでライブ感がでる」みたいな明確な目的でもあったんでしょうか?そもそも経営は動画プレイヤーを触ったんでしょうか?と疑いたくなります
夏野剛さん、あなたはあのプレイヤーにどんな未来をみたのですか?