中部電力は値上げを申請すべきだ

本日、菅総理中部電力浜岡原発の停止を要請しました。中部電力は回答を保留してます。このことの是非は人によっていろいろ違うでしょう。たた中部電力が追加対策が中長期的には必要と認めている以上、停止要請を断るとは思えないし応じることになるでしょう
さて、今回の停止"要請”。あくまで要請です。行政の長として停止”命令”を出すほどの過失は当然ながら中部電力にはないわけです。であるならば電気料金の値上げを中部電力は堂々と主張すべきです
さて、ここで電気料金の決まり方を簡単に説明します。よくマスコミでこんなニュースが流れます
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/manda/20110428-OYT8T00403.htm
これは燃料、原料の値上げを自動的に反映するというルール(燃料費調整)があるため。いわゆる原価値上がり分を消費者に転嫁できる仕組みになっている。ところが、厳密にはすべてを転嫁できるわけではない
実際の燃料費調整のルールはこちら(中部電力|平成23年6月分電気料金の燃料費調整について - プレスリリース(2011年)
確かに燃料の単価の値上げは反映される。しかし構成比(リンクのα、β、γ)は一定。つまり原発が止まった結果、重油発電比率が増えたとしても”重油比率増分”は消費者に転嫁できないのです(原発はそのほとんどが固定費なので稼働するしないにかかわらず費用はかかる)
”政府の要請に従います。しかし重油発電が増える分についても値上げを容認してください”これをいう権利が中部電力にはあるし、すべきである

追記:ツイッター上で浜岡が止まると東京電力への応援融通100万KWができなくなるような話が流れてますが、応援するのは中部電力だけではない。単純に言うと西日本5社で割れば1社20万KWでいい。変な”脅し”をかける政治家も評論家も卑怯です。主義主張はどうでもいい。浜岡の決断により他社の定期検査中の原発も再稼働が遅れる可能性が高くなった。早急にすべて定期検査中の原発再稼働が遅れることを想定して電力受給の検証することの方がよっぽど重要です