ヤフーさん、今でも余剰電力の販売はできますが?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110417-00000000-sh_mon-bus_all
以前、電力自由化の歴史を書きましたが、今回は余剰電力の販売について。実は余剰電力は今でも販売可能ですし、東京電力も公表しています
http://www.tepco.co.jp/e-rates/individual/shin-ene/pdf/koujou.pdf
http://www.tepco.co.jp/e-rates/individual/shin-ene/pdf/haikibutsu.pdf
http://www.tepco.co.jp/provide/engineering/wsc/yojou-j.pdf
太陽光発電の余剰電力買取制度について|東京電力
いろんな余剰電力の買取メニューがあるのでまとめるとこんな感じ

発電種別 単価(円/KW)
太陽光(家庭) 42
ゴミ発電(夏の昼) 11.4
ゴミ発電(夏以外の昼) 10.7
ゴミ発電(上記外) 4.9
託送余剰 7.83
自家発(夏の昼) 7.0
自家発(夏以外の昼) 6.2
自家発(上記外) 2.5

託送余剰って何ぞ?と思うでしょうが、自由化の歴史で書いた「新規参入業者」の余った電気のことです。東京ガスの小売用発電所はこの値段で東京電力に送っていると思われます(あとで書きますが電力市場が開いてませんから)
自家発安!嫌がらせとしか言えないレベルです。元々自家発なんて電力からみたらありがたくない存在ですからね。しかし事情は一変した。もっと自家発余剰電力を供給してもらえるよう料金を高く改定をすべきだ!
はたしてそうでしょうか?電力市場はすでにあります。余剰電力は市場に流すようにすればいい。問題は東京電力が託送料金を契約してないから、「電力市場が開いていない」ことなのです(正確には取引量・価格推移から言っても60HZ市場しか開いていないと思われる)
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110415/bsc1104150503009-n1.htm

震災後、日本卸電力取引所の東電管内のスポット市場の取引は事実上、停止している。送電網を握る東電が、電力を届ける「託送契約」の受付に対応できないためだ。

ですが、電力市場が機能しはじめ、夏になったら価格は暴騰するでしょう。なんせ絶対量が足りないんだから。しかもバイヤーは東京と東北という2つの電力会社が競争する
今回のことで徹底した電力の自由化を!なんて言い出してる評論家、政治家がいます。東京電力にさっさと託送料金を契約しろというべきじゃないですかね。例えそれがどんな結果になろうとも
結論:電力は自由化して10年。それが今どうなっているかも知らずに、知ろうともせずに、全く無視して自由化を言い出すのは間違ってます