ニコニコ動画 AKB48とニコ動と

明日、いよいよニコファーレがグランドオープンします
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2011/07/014739.html
当然、歌い手・踊り手といったニコパフォーマーが登場するわけですが、AKB48東方神起も登場したりします。東方神起は置いておいて、この場にAKB48が出演するのはなかなか興味深い
AKB48は言わずと知れた「会いに行けるアイドル」というコンセプトを元にスタートしたグループです。そして仕掛け人の秋元康さんは日経のインタビューでこう答えています。

多様化が進んだ現在、誰もが満足する“最大公約数”のコンテンツを作ることは困難です。そこで“最小公倍数”のファンに刺さるコンテンツを作り、それを繰り返して広げていく構想でした。
この構想が成功したのはネットのおかげです。来場するファンが少なかった当初から、ネットでは「AKB48劇場というものが始まったよ」という情報が流れました。さらに公演を重ねると、多くのファンが「AKB48が面白い」とブログやネット掲示板に書き込んでくれるようになりました。“口コミ”の浸透でファンが増え、定員250人の公演に111倍の応募をいただくようなことが起こったのです。

コアコンテンツでスタートする。その意図から言えば、コアコンテンツの塊のような街、秋葉原をスタート地点にするのは自然なことだったのでしょう。そして、AKB48は「会いに行けるアイドル」から「メディアで見るアイドル」に成長しました。
一方のニコ動のニコパフォーマーは当初、沢山の投稿者の中から人気を得た「顔すら分からないアイドル」でした。しかしながら彼らの中の一部はネットの中に留まらずニコニコ大会議という触媒を経て、更に人気を獲得し「会うことができるアイドル」になりました。これは運営側にとって当初からの狙いだったかどうかわかりませんが、夏野さんは興業をひとつの柱にすることを明言しています(ここ)。

動画というフォームから、今度は興業ですね。ネット上でミュージカルやコンサートなどのアーティスト・ライブを開くと、1万人の方がネットで見るだけのために2000円を払うという世界がすでにできつつあります。これに限らず、ユーザーが面白いと思っていただけること、今まではないエンターテイメントの楽しみ方を、ITのテクノロジーを使って、新しいビジネスモデルを作ってトライしていく、これが1つの方向です

リアルからバーチャルへ拡大していくAKB48、バーチャルからリアルへ拡大していくニコ動、その2者が交わるのが”リアルとバーチャルの融合”を体現したニコファーレ。これは非常に象徴的だと思います。あまりに大きくなりすぎた両者、今後、どういう道を歩むのでしょうか?